関西支部

運営メンバーの想いシリーズ第5回(最終回):勉強会企画リーダー 纐纈響七さん

第5回(最終回):勉強会企画リーダー 纐纈響七さん

国連フォーラム関西支部だからこその勉強会を_____

 本シリーズでは、オンライン企画 第15回SDGs勉強会 『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』の運営に携わっているメンバーの想いに迫ります。 本記事では最終回として、今回の勉強会で企画リーダーを務める纐纈響七さんにお話を伺いました。

 

Q:はじめに 今回の勉強会、『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』の企画概要について、お聞かせください。

 本勉強会では第1部にて、UNHCR駐日事務所広報官の守屋由紀さんにご登壇いただき、第2部では少人数のグループに分かれてアイディアベースのディスカッションを行います。

 第1部で支援体制としてのテクノロジーを知り、第2部では難民が直面する問題と、自分たちならどう解決していくかを考えていきます。

 また難民支援では、国際機関だけでなく、企業の協力も必要不可欠となります。国際支援の新たな視点として、「テクノロジー」と「企業」ということに重きを置いて、勉強会を進めていきたいと考えております。

纐纈響七さん

【所属】関西学院大学 総合政策学部 国際政策学科 2年

【関心のある分野】教育,平和構築,人間の安全保障

【関心あるSDGs】

 

Q:纐纈さんは今回はじめて企画リーダーを担当されているそうですね。今回の勉強会を企画した理由を教えてください。

 コロナ禍で、自国や自分のことで精一杯になっている今だからこそ、世界の人々やさらに困難に陥っている人々に目を向けてほしい!という想いからこの勉強会を企画しました。もともと私自身、「自立」支援に関心がありました。自立は、課題の負の連鎖を断ち切る一つの手段だと考えています。

Q:難民支援に焦点を当てた理由は何でしょうか?

 難民支援を取り上げた理由は、支援に固執するよりも、「自立」「支援からの独立」をするフィールドをつくることが重要だと感じたからです。さらに、難民支援はコロナ禍でも続いているものの、現状ではみんなから忘れられている問題のような気がします。この勉強会では、改めて難民支援について考え直す機会にしたいと考えています。

 

Q:なぜテクノロジーに着目したのでしょうか?

 難民の自立支援について調べ物を進める中で、「接続性」というキーワードに出会いました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は,難民や難民コミュニティの自立性の促進の観点からテクノロジーを活用する「接続性(connectivity)」に取り組んでいます(*1)。そこで、私は難民支援におけるテクノロジー活用に着目することしました。

 また,テクノロジーは、他の支援と違い、時間や空間を超えて支援することが可能になると考えています。たとえば、食料は輸送していくうちに腐ってしまうし,支援するには地理的な制約も受けてしまいます。しかし、テクノロジーを用いることで、そのような障壁を軽減することができると考えています。

*1)接続性(connectivity)について:https://www.unhcr.org/innovation/connectivity-for-refugees/

Q:どのような勉強会にしたいと考えておられますか?

 ディスカッションできる場を提供したいです。一般的にオンライン勉強会は講演形式のものが多いですが、国連フォーラムでは議論の場を提供することも目的の一つとなっています。オンライン開催でも、その国連フォーラム関西独自の特徴を生かしていきたいですね。さらに、オンライン開催により、普段の勉強会以上に様々な視点を持った方など、多様性のある方々が集まってきてくれるのではないかと期待しています。

 テーマとして「テクノロジー」を扱うことにより、国際的な課題を考える勉強会の中でも類をみない会になるのではないかと思っています。

Q:オンラインでの議論は,オフラインと比べてハードルが高そうですね.どのように行いたいと考えていますか?

 議論するグループを少人数にして、発言しやすい雰囲気づくりはしたいと考えています。また、アイディアベースでの議論なので、難民支援やテクノロジーの活用にあまり詳しくない人にも、知らないからこそ出せるユニークなアイディアも大歓迎です。

 オンラインとオフラインの違いとして、議論することへのハードルが上がってしまうことも考えられますが、それ以上に、オフラインでは参加できない人が参加してくれることによって、多様性のある会となり、利点も大きいのではないかと思います。普段生活している中では関われない方のお話を聞き、新しい視点を知ることができるのも、今回の勉強会のおすすめポイントです。

Q:どんな方に参加していただきたいとお考えですか?

 難民支援に関心ある人はもちろん、議論に意欲がある方に来ていただきたです。また、今回はテーマとして「支援におけるテクノロジー」を取り扱うため、是非理系人材にも参加していただきたいと思います。理系の専門知識や技術を活用した支援方法もあるのだということを知ってもらい、ご自身のキャリアの参考にもしていただきたいです。

Q:最後に一言、お願いします!

 「難民問題」は、コロナ禍であまり取り上げられないテーマです。日本の医療従事者の困難、医療体制の課題はもちろん多くあります。しかし、世界にはそれ以上に悲惨な状況で、困難を抱えながら、毎日生きている人たちもいます。この勉強会のある2時間だけでも、その人たちのことを考えてみませんか?

 また、皆さんもこの状況の中、なかなかディスカッションをする機会もないのではないでしょうか。普段出会うことのできない人たちと議論し、こういう考えもあるのか!ということを知ってもらいたいです。そして、この状況が明けたときや、何かアクションを起こしたいと思ったときのアイディアにしてほしいと思います。

 国連フォーラム関西支部だからこそのディスカッションをオンラインでも提供します!ぜひ、ご参加ください!

 国連フォーラム関西支部では、11月7日(土)に、オンラインにて、『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』の開催を予定しております。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

関連リンク
第15回SDGs勉強会 オンライン企画『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』イベントページ
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掲載日2020年11月1日

 取材・記録・執筆担当:國弘千萌