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第1回SDGs勉強会「『貧困』を多角的に考えよう」

2016年3月18日実施

国連フォーラム関西支部 第1回SDGs勉強会

『SDGs #1「貧困」を多角的に考えよう』

開催報告

去る3月18日、国連フォーラム関西 第一回勉強会「SDGs #1『貧困』を多角的に考えよう」を開催いたしました。

本イベントでは、

久木田純氏(関西学院大学教授、元 UNICEF カザフスタン事務所所長)

村田俊一氏(関西学院大学教授、元国連アジア太平洋経済社会委員会事務局次長)

大西靖典氏(JICA関西所長)

渡部正樹氏(OCHA神戸事務所所長)

という4名のゲストをお招きして、様々な観点からSDGsターゲット⑴貧困削減に関して議論を行いました。

お忙しいところ、中学生から社会人まで非常に多くの方々にご参加頂き、誠にありがとうございます。以下、本イベントの報告をさせていただきますのでどうぞご覧ください。

 

【イベント概要】

《企画概要》

イベント名:SDGs #1「貧困」を多角的に考えよう

日時   :2016年3月18日(金) 18:00~20:30

会場   :関西学院大学大阪梅田キャンパス  ( 大阪府大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー14階)

タイムテーブル:

 第一部(18:10~18:55) 講演会「”多角的に考える”貧困」

 第二部(19:00~19:55) パネルディスカッション(40分):質疑応答(15分)

                                テーマ「貧困撲滅のトランスフォーメーション」

 第三部(19:55~20:00) 総括

ゲストの皆さま:

 久木田 純 氏(関西学院大学教授、元UNICEFカザフスタン事務所所長)

 村田 俊一 氏(関西学院大学教授、元UNDP駐日代表)

 大西 靖典 氏(JICA関西 所長)

 渡部 正樹 氏(OCHA神戸事務所 所長)


【開催報告】

《第1部》
  • 講演―国際開発目標の経緯と背景(久木田氏)

MDGsからSDGsへの変遷を見ながら、その概要を紹介頂きました。中でも現代社会が抱える大きな問題である、環境問題と格差拡大―この課題を解決するにあたって重要な「トランスフォメーション」という視点の提示を行って頂きました。

《第2部》
  • 講演―貧困問題の多面性(村田氏・大西氏・渡部氏)

村田氏:SDGsが抱える課題とその複雑性についてお話頂きました。中でも、貧困削減のためには、グッドプラクティスを実践するコミュニティの視点、そしてRegionalな単位からの視点が重要であること、またそれをどう国際目標に結びつけるかが課題であるといった内容に関して議論して頂きました。

大西氏:これまでの現場での経験を踏まえ、貧困削減と経済成長との関わりについてお話頂きました。中でもアフリカやアジアにおけるインフラ事業の紹介、そして、産業のトランスフォーメーションの必要性と、貧困削減におけるインフラ・産業支援の意義について説明して頂きました。

渡部氏:SDGsと人道支援の関連性に関してお話頂きました。中でも、SDGsの原則の一つである「誰も取り残さない」という点は、人道問題にどう関わってくるのか、またその試練金となる今年5月の世界人道サミットの解説を行って頂きました。

《第3部》
  • 四者パネルディスカッション―貧困削減へのトランスフォメーションとは

<貧困削減へのトランスフォメーションとは>

本題を考える手始めとして、まずSDGsにおいても主要な論点とされている「貧富の格差」の構造をどうトランスフォームできるかということに関して議論を行いました。中でも、①発展・目標の実施スピードが異なる中、コミュニティレベルで議論することの重要性、②民間セクター、中でも企業がコアビジネスで援助に携わる重要性、③職と産業によって貧困削減をしていく重要性、といった点が議論されました。

<参加者が「自分事」として捉え、できることとは>

上記の議論を踏まえて、参加者がどのようなアクションを取ることができるのか考えました。問題に関心を持ち続けることの大切さに加え、SDGsで課題とされているようなことは日本国内に沢山あり、そのようや問題にも目を向け解決に取り組む大切さについて議論されていたことが印象的でした。

《参加者の声》

・ありがとうございました。社会人になっても国際協力の情報を得られる場所を探しており、私にはぴったりだと思いました。今後も勉強会楽しみにしています!

・これまでは、国連フォーラムのメルマガに登録していてもイベントは関東ばかりでとても残念に思っていたので、今回国連フォーラム関西が設立され、関西で勉強会を開いていただけ、とても嬉しく思います。今後もこのような機会があればぜひ参加させていただきたいです。

・とても貴重な時間だったと思います。学びがとても多かったので満足しています。ありがとうございました。

 

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みなさまと共にこのような場を作ることが出来たことを、とても嬉しく思います。

これからも国連フォーラム関西をどうかよろしくお願い申し上げます。

また、国連フォーラム関西支部のFacebookグループページホームページでは、国連や国際協力に関する情報共有を行っております。関心のある方はぜひチェックしてみてください!

国連フォーラム関西スタートアップイベント「うちらが主役のSDGs」

2016年2月25日, 3月8日実施

国連フォーラム関西スタートアップイベント

「うちらが主役のSDGs」

2月25日には同志社大学で、3月8日には関西学院大学梅田キャンパスにおいて、
「国連フォーラム関西スタートアップイベント~ウチらが主役のSDGs~」を開催いたしました。
関西支部の最初のイベントとなる今回の説明会に、関西圏の大学生だけでなく、高校生や社会人の方々にまでお越しいただけたことに、運営一同感謝の気持ちでいっぱいです。以下ではこの場を借りて、これらのイベント報告をさせていただきます。


【開催報告】

《第1部》
  • 久木田先生によるご講演
  • MDGsからSDGsへ~日中韓・国連学会上海セミナーの発表から」と題し、開発目標の歴史的背景・MDGs の成果と課題・SDGs に至るまでの経緯について、ご自身の体験談を豊富に交えてご説明いただきました。

《第2部》
  • 2部:ワークショップ

  • まずは参加者が複数のグループに分かれて、SDGsのゴールについてのファクトシートをもとに、それらの目標が 2030 年までに達成可能であるかどうか話し合いました。
    同志社大学での開催においては、各目標達成の両立の難しさや、それらが密接に関わっている点について、グループを超えて熱い議論が交わされました。関西学院大学でのイベントでは、「そもそも『貧困』や『貧困の撲滅』とはどのような状態なのか?」といった、根本かつ”unmeasurable”な議論が生まれ、参加者それぞれが深い思索をすることができました。それぞれのグループ発表の後、久木田先生からご講評をいただきました。

    その後、講演やワークでの気づきを踏まえて自分には何ができるのかを考えました。全体共有ではみんなが熱い想いを語り、最後に、国連フォーラム関西の設立背景の説明と今後のイベント紹介を行い、イベントの幕を閉じました。

    ★参加者の発表の例
    ・国際開発目標を、一人ひとりの暮らしとどのように、そしてどこまで繋げられるかに挑戦したい。 アフリカで研究し、ポスト SDGs を担う存在になりたい
    ・紛争や平和構築に関わるにあたって、他分野からのアプローチも考えたい。ソーシャルビジネスによる解決策も探したい
    ・フィリピンの子どもの教育環境について勉強しており、そのことにばかり目線がいっていたが、教育について視野が広がった。
    ・気候変動が悪化して住めなくなるのはわかっているのに、影響が長期的でわかりにくいためにみんな危機感が持てない。経済成長と気候変動への対処をどう両立するかを考えたい。

    ★久木田先生からのコメント
    ・かつてパワーは軍事力、その次の時代は経済力だったが、いまの世界は「信頼」というパワーで成り⽴っている。
    ・自分が大切だと思うものを、ひとつのゴールでもいいから、自分で選んで進んでほしい。自分の価値観を中心にして世界を見るという視座を身に付けることが重要

《参加者の声》

・久木田先生の開発の歴史とSDGs概要説明がわかりやすかった。自分がSDGsにどう貢献できるか考えるヒントを得ることができた

・実際関西でこういったイベントが少ないので関西で参加することができて良かった

・知識的なことを学ぶことができたとともに、他の参加者からの意見や活動から刺激を受けた

・どんどん、近い距離で議論できるようなイベントを期待しています

・このような真剣に話し合える場があるのは画期的なことだと思います

・普段会うことのない元国連職員の方の話を聞いたり、国際協力に興味を持ついろんな方と仲良くなれた

 

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みなさまと共にこのような場を作ることが出来たことを、とても嬉しく思います。

これからも国連フォーラム関西をどうかよろしくお願い申し上げます。

 

また、国連フォーラム関西支部のFacebookグループページホームページでは、国連や国際協力に関する情報共有を行っております。関心のある方はぜひチェックしてみてください!