関西支部

過去の勉強会シリーズ第3回:2017年世界人道デー『「人道課題への私たちの挑戦」~人道支援のニーズを減らすには?~』

第3回:2017年世界人道デー『「人道課題への私たちの挑戦」~人道支援のニーズを減らすには?~』

 本シリーズでは、11月7日に開催予定のオンライン企画 第15回SDGs勉強会『難民支援におけるテクノロジーの活用〜難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性〜』を記念して、より多くの人に国連フォーラム関西支部や勉強会に対する関心を持ってもらうために、過去に実施してきた勉強会企画とその担当者への取材を行いました。それをもとに、「関西支部の勉強会とはどのようなもので、どのような想いや努力を経て作られているのか?」を紹介していきます!

 第3回となる本記事では、国連フォーラム関西支部元代表で、2017年に開催した勉強会企画「人道課題への私たちの挑戦」~人道支援のニーズを減らすには?~」を担当された浅川裕子さんに取材しました。

 

Q「2017世界人道デー」勉強会の概要を教えてください

本勉強会は、「人道への課題(Agenda for Humanity)」をテーマにしています。

とりわけ、緊急人道支援だけでなく、より長期的な視野を持ち、そもそもの人道支援のニーズを減らすために、国際機関や各国政府、支援団体、民間組織、さらには参加者を含めた私たち市民といった色んなアクターが、それぞれの立場から何ができるかを考える機会とすることを目指し、企画しました。

この勉強会を企画する上で、人道の課題に関心があるけども、様々なアクターがどのような役割を持っていて具体的に何をしているのか知りたい、自分に何ができて、自分はどういった形で関わりたいのかを考えたいという方に参加していただくことを期待し、様々なコンテンツを練り上げていきました。

プログラムの第一部では、人道危機についてや色んなアクターの役割を理解するための講演を行いました。


 

浅川裕子さん

【所属】独立行政法人国際協力機構

【関心】脆弱な人々(難民、国内避難民、障がいのある人たち)が生き生きと働けるような社会、エンパワーメント

【関心あるSDGs】

関西学院大学准教授や、UNOCHA(国連人道問題調整事務所)、外務省、JICA、そして関西を拠点に、国内外で自然災害や紛争の被害を受けた人々に対する緊急人道援助を行うNGOである、NICCOの方々に登壇して頂き、それぞれの機関が、どういったもので誰を対象に、どんなことをしてるのかについてパネルディスカッションをしました。第二部では、災害時には実際に被災地でどのような被害が起きているのか、各アクターがいつ、どのような支援を行っているのかについて理解するためのロールプレイを行いました。


Q:浅川さんは勉強会のリーダーを務めておられましたが、なぜこの勉強会を作ろうと思ったのですか?

国連フォーラム関西支部の代表としての視点、人道支援に関心がある一個人としての視点という2つがあります。

前者は、ちょうど国連フォーラム関西支部ができて丸2年目という時期であり、様々な人たちが集まって、意見交換をし、地球規模の課題を解決するために各自ができることついて考える機会をつくりたいという想いがありました。

後者については、関西支部は、メンバー内でのコンペティションによって企画が決まっており、企画者が自身の問題意識や思いをそのまま企画に投影すことが可能でした。私はSDGsの誰一人とり残さないという理念に共感しており、脆弱層が危機が起こったときに一番弱い存在であることに問題意識を持っていました。そのような状況におかれた人たちの存在に思いを馳せながら、災害時の支援のあり方を考えたいという想いがありました。そのためロールプレイを考える上でも、脆弱層のリスクに気づけるような視点をいれることも工夫しました。

Q:OCHAや外務省、JICA、そしてNGOの方までご登壇されておられますが、勉強会を作る過程において重要なゲスト渉外において難しかったこと、嬉しかった事などありますか?

講師の赤星氏が以前OCHAでインターンをされていて、企画の理解やアドバイスを頂けたことが嬉しかったです。難しかった点としては、複数のアクターの方を呼ぶ場合、どんなことをお話しして頂きたいのかをきちんと説明する必要があるという点です。企画の目的も含め、お呼びする理由はとても考えました。

関心を持っている若者の数を知ってもらう機会にもなりましたし、ゲストの方々にも若者に期待したいと思ってもらえた機会になりました。

 

Q:参加者に受け取ってもらいたかったことは何ですか?

議論だけで終わらないことが大事だと思いました。

「人道危機」という課題について、自分とは無関係のものではないのだ、自分にもできることがあるのではないかと気づいてもらいたいと考えていました。そのため、講演には具体例を含めていただき、ロールプレイも実態に可能な限り即したものにすることで、参加者にそれぞれのアクターがどのような役割を担っているのかを具体的にイメージができるようになること、将来的にこういった関わり方だったらなにかできるのでは?とか考えられるものにしたかったです。

イベント終了後、参加者の方のわくわくした顔や、自分の関わり方を模索するような感想・表情から、期待していたことを体感してもらえたのではないかと思います。

Q:浅川さん自身が企画を通して得たものは何ですか?

私自身の行動に非常に繫がっています。理論ベースで学ぶのも良いですが、やはり実際の国際協力の現場で具体的な活動についてもっと知りたい、と思うようになりました。そうしなければ、自分がどう関わりたいか、自分に何ができるかについて、私自身も具体的にイメージがつかなかったためです。

この勉強会の後、ルワンダでの技術協力プロジェクトでインターンをしました。現地の人に出会って、自分に出来ることを模索したいと思い、現地に行くチャンスを掴みました!

私の中で脆弱層は大きなテーマで、アプローチも難しいですが、現職においても引き続き、自分に出来ることは何かを向き合い続けています。世界人道デーで人道危機や脆弱層が直面する課題について知り、長期間この課題に向き合い続けたことが、その後の自分自身のキャリアを方向づけたといっても過言ではないと思っています。

 

 国連フォーラム関西支部では、11月7日(土)に、オンラインにて、『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』の開催を予定しております。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

関連リンク
第15回SDGs勉強会 オンライン企画『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』イベントページ
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掲載日2020年10月24日

 取材・記録・執筆担当:池田穂乃花