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ネットワーキング・カンファレンス2018年

国連フォーラム関西特別企画『人とつながる。世界とつながる。Networking Conference in 関西』

2018年3月18日 実施

国連フォーラム関西特別企画
『人とつながる。世界とつながる。Networking Conference in 関西』

2018年3月23日(土)に、関西学院大学大阪梅田キャンパスにて、国連フォーラム関西特別企画『人とつながる。世界とつながる。Networking Conference in 関西』を開催いたしました。そのご報告をさせていただきます。

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ネットワーキング・カンファレンス2018年

〈参加者〉50名

〈ゲスト〉
SDGパートナーズ 代表取締役 CEO 田瀬 和夫 氏
関西学院大学院教授 久木田 純 氏
UNOCHA 神戸事務所長 渡部 正樹 氏
WHO健康開発総合センター医官 茅野 龍馬 氏
サラヤ株式会社 海外事業部アフリカ担当 森 窓可 氏
認定NPO法人テラ・ルネッサンス 栗田 佳典 氏
アマルプロジェクト 岩元 晴香 氏
大阪市立大学アイセック 三上 諒子 氏
SGH高校生(葺合高校/関西創価高校)(2名)

〈コンテンツ〉
【第一部】
◆①講演セッション:『キャリアトーク』
(学生の部)
・登壇者
  アマルプロジェクト:岩元 晴香 氏
  大阪市立大学アイセック :三上 諒子 氏
  高校生:2名 
それぞれの学生団体、高校であれば学校やスーパーグローバルハイスクールの取り組みを説明いただいたのち、パネルディスカッションで、将来へのビジョンや、大切にしている価値観などお話していただきました。
(有識者の部)
・登壇者
  UNOCHA神戸事務所長:渡部 正樹 氏
  WHO健康開発総合センター医官:茅野 龍馬 氏
  サラヤ株式会社 海外事業部アフリカ担当:森 窓可 氏
  認定NPO法人テラ・ルネッサンス:栗田 佳典 氏
それぞれの所属団体に関する概要を説明いただいたのち、パネルディスカッションで、大切にしている価値観ついて等、お話していただきました。

 

【第二部】
◆①国連フォーラム共同代表による基調講演
「国連フォーラムのこれから ~来るべきSDGs達成の2030年に向けて~」
・登壇者
  SDGパートナーズ 代表取締役 CEO:田瀬 和夫 氏
  関西学院大学院教授:久木田 純 氏
国連フォーラム設立の経緯から、今後の展望に関してお話いただきました。

◆②人とつながる。トークセッション
あなたが思う、持続可能な世界とは?」
「持続可能な世界の実現のために、具体的にどう取り組むか?個人としてどう関わりたいか?」
をお題に、グループに分かれ、ディスカッションが行われました。

 

〈アンケート〉
参加者の皆様からのアンケート結果を一部抜粋してご紹介いたします。
海外に関心がなかったのが、実際に現場を見たくなった。
国際機関だけではなく、企業でもSDGsの活動を行っていると知ることができた。
世界により目線を向けている学生達と出会えて、刺激になり、勉強に励もうと思った。
”ラベルよりコンテンツ”という考え方が今まで欠けていたので、新たな考え方をえることができた。
「大変優秀な学生が多く関西にいることを見れてうれしかったです。」
もっと悩んで混乱しようと思った。いろいろなことを知ろう!と思った。

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お越しくださった皆様、誠にありがとうございました。今回残念ながら参加ができなかった方も、次回以降のご参加をお待ちしております。今後とも、国連フォーラム関西支部をどうぞよろしくお願いいたします!

また、国連フォーラム関西のグループページ国連や国際協力に関する情報共有を行っております。関心のある方はぜひチェックしてみてください!

第10回

第10回SDGs勉強会『SDGs×ビジネス~民間企業の挑戦~』

    2017年12月2日実施 

国連フォーラム関西支部 第10回SDGs勉強会

『SDGs×ビジネス~民間企業の挑戦~

開催報告

文責:石井俊太朗

2017年12月2日(土)に、関西学院大学大阪梅田キャンパスにて、『SDGs×ビジネス~民間企業の挑戦~』を開催致しました。そのご報告をさせて頂きます。

【イベント概要】 

《企画背景》

「民間企業でも国際貢献できる。いや、むしろ企業がビジネスを通して貢献しなければ世界の持続的発展はない。」

 そんな時代に私たちは生きています。

「国際機関やNGOに入らないと国際貢献はできない」そう思い込んでいませんでしたか?そんな時代はとうの昔に終わりました。企業でもできるし、やらなければならない。それが、「持続可能な開発目標(SDGs)」をゴールに掲げた今日の国際社会の現状です。

 2030年に向けて“世界のあるべき姿”を明らかにしたSDGsは、その前身となる「ミレニアム開発目標(MDGs)」とは一味違います。なぜなら、SDGsは全ての企業に対して、課題解決の主導的役割を要請しているからです。つまり、SDGsにおけるビジネスの役割は大きく、その達成には企業の力が不可欠なのです。

 そこで、本企画では、SDGsの最前線に立たれる味の素さんにお越し頂き、民間企業の事業活動を通じた国際貢献について、リアルな声を聞かせていただきます。

 そして、「民間企業がSDGsの達成に向けてどう貢献できるのか」「SDGs達成に向けてどれだけ民間企業の役割が大事なのか」皆様と徹底的に議論していきます。

《企画目的》

対象:ビジネスを通じたSDGsへの取組みに関心がある方

企画目的:

SDGsの達成には、国連機関や政府、市民社会だけでなく民間企業も重要な役割を担っている。特に、SDGs目標17には「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」とあり、このグローバル・パートナーシップには政府、市民社会、民間セクター、国連機関、その他の主体が挙げられています。

また、企業にとってもSDGsの達成に取り組むことは、将来のビジネスチャンスを見つけることや、企業の価値を高めることにつながります。CSR/CSVの実践は企業にとって重要であり、また、企業が持続可能な成長の実現に取り組む「グローバル・コンパクト」も、国連事務総長のイニシアチブで推進されています。

この勉強会を通して、SDGsの達成における民間企業・ビジネスの役割と、民間企業が社会問題に関わることがビジネスのチャンスとなることを考える機会とします。

《イベントプログラム》

【日程】2017年12月2日 17:15~19:30(17:00開場)

【場所】関西学院大学大阪梅田キャンパス1003号室

【イベントプログラム】

オープニング

  国連フォーラム紹介、タイムライン説明

第1部

−オープニング:SDGs、グローバルコンパクト
中尾様より:味の素株式会社の経営理念、社会課題(地球の持続性・食資源・健康)への貢献、SDGsへの取り組み

第2部

−ワークショップ:ガーナを事例に
中尾様より:ガーナ栄養改善プロジェクト、通常のビジネスとソーシャルビジネスの違い、ベトナムでの事例
−国連フォーラム共同代表 久木田純先生(関西学院大学教授、元UNICEFカザフスタン事務所代表)より:国際機関の視点から見た、民間企業のSDGsへの取り組み

閉会

- クロージング:SDGsの達成にとって、企業も重要な役割、グループディスカッションの共有

《ゲスト》
中尾洋三氏 味の素株式会社 グローバル人事部 グローバル人権担当

1981年味の素株式会社入社。国内営業を経て1986年本社ギフト事業部にてマーケティング担当。1994年カルピス株式会社出向で「カルピスウォーター」「アミールS」などのプロダクトマネージャー。2003年本社経営企画部でCSRの導入に携わり、2005年CSR推進部・CSR部の組織を立ち上げる。2017年4月よりグローバル人事部でグローバル人権担当。

【開催報告】

勉強会当日は、ゲストの方の講演とディスカッションの2部構成で行いました。

ゲストに味の素株式会社の中尾様をお呼びして、民間企業におけるSDGsへの取組みについて説明していただきました。

ワークショップでは、中尾様や久木田先生のご説明を参考に、「SDGsの達成に向けて民間企業でどのように取り組めるか」そして、ガーナでのビジネスプランを作成しました。

《第1部 中尾洋三氏の講演》

第1部では、中尾様からSDGs×ビジネスをテーマにご講演頂きました。

《第2部 ワークショップ》

今回のワークショップでは、参加者の皆さまにグループに分かれて頂き、SDGsに寄与するガーナでのビジネスプランを策定して頂きました。各班では、「子供の栄養問題改善」を目標として、子供用食品販売の取組みを考えてもらいました。

<A班>

A班では、市場・小店で、中間層を対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としてはイラスト化による低い識字率への対応が挙げられ、現地の味に近いテイストにし、店舗販売による認知拡大と訪問販売を通じた女性の自立支援に重きを置くことになりました。加えて、船舶による大量輸送とGHSでのストック管理によって流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のために単価価格抑制と訪問販売の案が出ました。また、GHSやケアインターナショナルジャパンとの協力も提言されました。

<B班>

B班では、薬局で、中間層の母親を対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としてはイラスト化による低い識字率への対応が挙げられ、小袋販売による単価の抑制及び栄養摂取量の明確化と販売時の商品説明に重きを置くことになりました。加えて、現地生産によって流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のために母親への雇用確保を通じた母親の教育と収入支援の案が出ました。また、GHSとの栄養教育における協力も提言されました。

<C班>

C班では、ガーナ北部で、輸入業者や卸売業者を対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としては絵主体で英語使用といったより多くの市民が分かりやすいデザインが挙げられ、販売員を通した商品説明に重きを置くことになりました。加えて、製品販売以外のセミナーやGHSとの共同でのサンプル配布を通して市民の理解を獲得するとともに、給食として教育施設で提供してもらうことで流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のためにJETROやJICAなどの支援制度を活用するとの案も出ました。

<D班>

D班では、都市部の小売店から初めて配達システムを利用した農村部への浸透を目指して、中間層を対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としては現地の活動者との協業が挙げられ、GHSを介した販売による効率的な中間層への訴求に重きを置くことになりました。加えて、配達システムの確立によって流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のために栄養教育などを通じた認知拡大の案が出ました。また、製品の調理法をPRする動画やイラストの作成も提言されました。

<E班>

E班では、アシャンテで、クリニックを対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としては視覚に訴えるデザインが挙げられ、味はピリ辛にすることになりました。加えて、クリニック経由での認知度拡大を目指し、新幹道路と徒歩販売を組み合わせた輸送ルート確立によって流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のために原料確保の案が出ました。また、栄養改善や食育も提言されました。

<F班>

F班では、都市近郊で、シェフや移動商店主を対象として販売すると決まりました。パッケージの工夫点としてはイラストによる調理方法の分かりやすい説明が挙げられ、1日分の小分け販売とに重きを置くことになりました。加えて、低い識字率に対応するため対面での営業活動や小売店や飲食店での実演販売を行うことになり、都市部から農村部への輸送ルート確立によって流通を確保しようと考えました。さらに、継続的な販売のために現地生産による雇用創出の案が出ました。また、栄養改善や教育などの啓発活動や資金調達案も提言されました。

《クロージング》

講評

最後にグループディスカッションを踏まえ、ゲストの中尾様から講評を頂きました。

各班に様々なアドバイスをくださり、参加者の質問にも答えてくださった、中尾様、久木田先生に心より感謝申し上げます

《参加者の声》

参加者の皆さまからのアンケート結果を抜粋してご紹介いたします。

  • ビジネスから見たSDGsの捉え方を知ることができた。地球の持続性と企業の発展はお互い関わり合っていると気づいた
  • SDGsをしっかりと活用し、積極的に社会貢献活動をしている味の素の話を聞き、ビジネスモデルを新たに学ぶことができた
  • SDGsビジネスは、はじめは利益率が低くても、いずれは消費の裾野拡大やブランドイメージの向上などでリターンが得られると分かった
  • ワークショップをしたことで、実際のガーナ栄養改善プロジェクトが理解しやすくなった

この度「第10回SDGs勉強会「SDGs×ビジネス~民間企業の挑戦~」にご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

今回残念ながらご参加頂けなかった皆さまも、次回以降の勉強会のご参加をお待ちしております。

国連フォーラムは引き続き皆さまに有意義な「場」を提供できるよう努めて参ります。今後とも、国連フォーラム関西支部をどうぞよろしくお願いいたします。

 

また、国連フォーラム関西支部のFacebookグループページホームページでは、国連や国際協力に関する情報共有を行っております。関心のある方はぜひチェックしてみてください!