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「開発援助業界にイノベーションを!」

28-1遠藤 謙さん

中村 俊裕さん

現職:NPOコペルニク共同設立者・代表
略歴:中村 俊裕(なかむら としひろ) マッキンゼー東京事務所などを経て国連開発計画(UNDP)入り。東ティモール、インドネシア(駐在代表補佐 兼 プログラム計画・評価部チーフ)、シエラレオネ(事務所代表補佐 兼 戦略アドバイザー)、スイス、米国事務所で働き、主にガバナンス改革、平和構築、緊急支援、民間連携、国連改革などに従事。2010年4月より国連を休職し、現職。京都大学法学部卒業。ロンドン経済政治学院修士号(比較政治学)。

 


1. より効率的な開発援助を目指して、様々な改革が行われている。
2. 既存の改革と同時に、伝統的には開発業界の外にいたアクターを巻き込み、構造転換を図る改革も必要。
3.「専門家」が全て答えを知っているとは限らない
4. 提言:開発業界にイノベーションをもたらそう
      新しいアクターの参入障壁を下げる方策
      長期的にイノベーションが継続して起こる環境づくりの方策
      視野を広げる方策
5. 参考文献


1.より効率的な開発援助を目指して、様々な改革が行われている。

 先進国政府と途上国政府を繋げる政府開発援助(ODA)は、第2次大戦以降60年以上にわたって行われ、様々な国々の発展に寄与してきた。一方、課題も多く、政府開発援助業界の内側からも健全な問題意識が出始め、改革案が出ている。

 例えば、「開発支援は、地球規模・そして国レベルでの目標がはっきりしていないので、インパクトが測れず、説明責任が曖昧」という問題意識に対して、2000年のミレニアム宣言[1]採択から、ミレニアム開発目標 [2] の設定が行われ、定期的にトラッキングが行われ始めた。また、「ドナー側から援助受け入れ国への押し付けが多く、援助を受ける国が本当に必要な援助がされていない」という問題意識のもとに、ローマ宣言、パリ宣言 [3] が採択され、被援助国側のオーナーシップを強調するなど改革案が出てきている。国連のレベルで言えば、「各機関がばらばらに動いているため、国連に流れる資金や国連としての競争優位が最適活用されていない」という課題認識から、1つの国連(Delivering as One) [4]の取り組みが始まり、国連内の調整機能強化や多国間信託基金(Multi-Donor Trust Fund) [5]の設立が促進されている。これに関連し、「教育や保健、農業などの支援をばらばらにやるからダメ」という問題意識に発し、同じ場所で包括的な支援を同時に行い、シナジー効果を狙うミレニアム・ビレッジ [6] などがある。

表1:効果的な開発援助に向けた取り組みの例


問題意識

効果的な開発援助に向けた取り組

関係機関

目標がはっきりしていないので、援助のインパクトが測れず、説明責任が曖昧。

ミレニアム開発目標の設定とトラッキング。[7]

UNDP, 世界銀行

ドナー側からの押し付けが多く、援助を受ける国が本当に必要な援助になっていない

ローマ宣言、パリ宣言などを通じ た改革案とトラッキング。[8]

OECD

国連内で連携が取れていないため、国連に流れる資金が重点分野に効率的に使われていない

Delivering as Oneや現地レベルでの調整機能向上 [9]、信託基金[10] の設立などを通じた国連改革。

UNDP,世界銀行

教育や保健、農業などの支援をばらばらにやるからダメ。同じところで包括的な支援を同時にやるとシナジーが出て効果が倍増する。

ミレニアム・ビレッジ。[11]

UNDP, The Earth Institute

 

2.既存の改革と同時に、伝統的には開発業界の外にいたアクターを巻き込み、構造転換を図る改革も必要。

 これらのODA業界の内部改革を推し進める一方で、伝統的に援助産業の外にいたアクターを、より効果的に取り込み、貧困削減のアプローチにイノベーションを起こしていく必要があると私は考える。事実、今まで貧困問題解決に積極的に参加してこなかった大学、民間企業、技術者、一般個人などのアクターが、様々な新しいアイデア、ソリューションを創造し、開発援助の業界で確実に地殻変動が起こっているのだ。

 例えば、大学発のイノベーション。前回の提言 [12]で包括的に議論されたのでここではあまり深入りしないが、マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学などの大学から、多くの途上国向けの解決手法が生み出されている。さらに、シンガポールでは、現在MITと共同で、シンガポール技術・デザイン大学 [13]という新しい教育機関を作り、技術とデザインを使って社会問題を解決することを目指している。発展途上国自体からも、Lemelson財団 [14]の支援を受けてRAMP Indonesia[15]や、RAMP India[16]といった取り組みが始まり、自国における社会問題解決のための技術開発を促進している。日本では、最近大学・技術・BoP (UTB)[17]という取り組みが始まり、東大、慶応大などで、適正技術教育を日本に導入する支援を行っている。これは、今まで大学教育で典型的な、「国連やODAの仕組みについて勉強する」というアプローチと異なり、今までの援助業界では生まれていない、新しい解決法を自ら作り出すという非常に積極的なアプローチだ。

 また、Base of Pyramid (BoP)という言葉が浸透してきたことが示唆するように、発展途上国を新たなビジネスチャンスととらえ、水・衛生、保健、環境・エネルギー、教育、農業などの分野で途上国向けの独自の解決策を開発するケースが多く出てきた。最も数が増えてきているのが、今や途上国向け社会ビジネスの代名詞ともなってきたD-Light [18]などが製造・販売する太陽光発電ランプ [19]。その他、安価な水の浄化器具 [20]、途上国向けのメガネ [21]、Googleがウガンダで始めた携帯電話で使えるオンライン売買サイト [22]や、1つのコンピューターを何人かで共有できる器具 [23]など、今まで、営利企業が目を付けてこなかった、発展途上国の市場に対する技術・製品・サービスの開発・販売がおこなわれている。日本の企業は少し出遅れているが、近年多くの企業が途上国向けのプロダクト作りに興味を示し、実際にプロトタイプ・製品が徐々に出現し始めている [24]。

http://www.dlightdesign.com/images/products/global/kiran/kiran2.jpg             Proposal photo              Proposal photo
D-Light                                       Water Tulip                                NComputing

 さらに、今まで開発問題に直接関わりを持たなかった人達が、特別なスキルや技術を持たなくとも、開発問題の解決に直接参加できる仕組みも出来てきている。オンライン・ギビング・マーケットプレースと呼ばれるKiva [25]やグローバル・ギビング [26]は、政府対政府という税金を介したODAの仕組みに乗らずとも個人が国際開発に参加できることを証明した。そして、その規模も半端ではない。Kivaは2009年、個人から計1億ドル以上の小規模投資を集め [27]、各国のマイクロファイナンス機関に対しての投資を行った。UNDPのコア資金に対する日本政府の拠出金が2008年に0.7億ドルであったことを考えれば、その規模が測り知れるはずだ。

 実際、マクロで見ても例えばアメリカの寄付市場は年間3000億ドル近くと非常に大きく、その内に国際問題分野に流れる寄付は、その4%の100億ドル以上となっている(下グラフ参照)[28]。これは、日本のODAが94億ドル(2008年度)[29]ということを考えても、非常に大きな金額だということが分かる。寄付文化の根付きにくいと言われる日本でも、寄付文化を拡大するための取り組みが多く始まり[30]、大きな可能性を秘めている。

 国際機関がこういった新しいアクターと協業をするというのは、非常に限られた場合をのぞいて殆ど見られない [31]。このことは、裏を返せば、これらのリソースをうまく活用することにより、途上国問題のより効果的な解決へとつなげる機会があるということだ。

3.「専門家」が全て答えを知っているとは限らない

 少し脱線して、いわゆる「援助の専門家」だけで問題を解決しようとすることの落とし穴について述べたい。開発分野での長年の経験というのは非常に大事だ。しかし、経験の年数や「専門性」にとらわれすぎると、新しいアイデアが生まれにくくなるというのも事実だ。この、「専門性」とイノベーションのジレンマについて、示唆深い例がある。

 イノベーションとインセンティブを組み合わせた造語からなる、イノセンティブ(Innocentive) [32]という会社は、今まで内部で行ってきた企業の調査研究を、オープンにし、会社の外のリソースを使って解決する仕組みを生み出した。Crowd Sourcing(大衆へのソーシング)[33]とも呼ばれる手法で、トップスクールの博士号をもつ多くの優秀な会社内の研究員で解けない問題を、一般公募で解いてもらうのだ。そして、最も適した解決法を提案した人に賞金を与える。2001年に設立してから今までに、千以上の課題が「大衆」に問いかけられ、それに対する約2万の解決策のアイデアが提出されている。平均して、提出された解決策の内の約30%が、企業が満足するような成功解を導き出しているという [34]。

 ここで興味深いのは、「優れた解決策を出す人は、その分野から最も離れた分野を専門とする人だ」というのだ [35]。つまり、その道の専門家でない人が、関係ない分野の知識・知恵を使って創造的な解をだしてくることが多いということだ。これはいかにも直観に反しているが、「閉ざされた」開発援助の分野に大きな意味を持つだろう。

 私は、(私も含めた)国連機関や国際開発NGOで働く「どっぷり開発援助専門家」以外に、多くのアクターをより積極的に絡めることで、イノベーションが起こり、貧困削減という人類の最も重要な課題の一つを、地球上のリソースをフル活用して解決出来ると考えている。

4.提言:開発業界にイノベーションをもたらそう

 今まで、閉鎖的で、内部の変革を中心に議論されてきた開発援助業界だが、近年様々な「非伝統的」アクターが増加し、援助業界に非常にポジティブな地殻変動が起こっている。この流れをどのように加速させ、さらなるイノベーションを喚起することが出来るだろうか。

 筆者自身、国連開発計画で働きながら、現在の人類のおける最重要課題の一つである貧困問題をどのように、より効率的に解決できるかを考えてきた。そこからコペルニク [36]という非営利団体を立ち上げ、テクノロジーをテコに、民間・大学から出てくるソリューション、途上国の人々、そして個人の寄付者・投資家をオンラインでつなげる活動をしている。非伝統的アクターと、伝統的アクターをつなげることから、イノベーティブな貧困問題解決のアプローチが生まれ、途上国の発展を促すことを狙っている。

 さらに、オンラインでの活動を超えて、日本の企業や、エンジニア、デザイナーの方々に途上国向け技術開発の糸口を探す機会を提供し、より多くの日本発の途上国向け技術が出現すること狙いSee-Dコンテスト [37]を始めた。実行体制から多様性を具現しており、マサチューセッツ工科大学 D-Lab [38]、東京大学I-School [39]、ETIC [40]、ミュージック・セキュリティーズ [41]、Enmono日本財団CANPAN [42]といった方々の御協力を得て、様々なセクターを代表する実行委員のメンバー [43]で推進している。

Proposal photo
今年731日に開催されたSee-Dコンテスト公開シンポジウムの様子

 コペルニクを実際に始めてからの日は浅く、その活動も非常に拙いが、今までの開発援助での経験も踏まえ、非常に荒削りだが8つのアイデアを提言として示したい。その8つの提言は、以下、I) 新しいアクターの参入障壁を下げる、II) イノベーションが継続する環境を整備する、III) 新しい参入者の裾野を広げる、そして、IV) 日本を開発イノベーションの世界的中心とするという4つのグループに分けて紹介する。

新しいアクターの参入障壁を下げる方策

提言1:イノベーション・ファンドを政府内に創設する:
日本においては、未だ社会問題を解決する非営利団体や社会的企業に対する、投資・グラントの規模は非常に小さい。この、イノベーション・ファンドでは、水・衛生、環境、教育、保健などの途上国の社会的問題を新しいアプローチで解決することを目指す会社や社会的企業、非営利団体に対して、数千万から数億円の規模での財政的支援を与える。仕組みとしては、オバマ政権が5000万ドルを投資して創設した、ソーシャル・イノベーション・ファンド [44]が参考になるだろう。

提言2:日本人が、発展途上国のニーズをよりよく理解するための機会を創設する
お金まわりと同時に、多くの日本のアクターの途上国問題解決への参入障壁は、途上国の現状・ニーズの理解の欠如だろう。これは、やはり、実際に途上国に行き、現地にどっぷりつかることが必要だろうが、現実的には、最初の取っ掛かりをつかむ機会を提供するということが必要だろう。上で紹介したSee-Dコンテストでも、「フィールド調査」として、このような機会を提供しているし、International Development and Design Summit [45] (IDDS)というマサチューセッツ工科大学が主催している取り組みも参考になる。IDDSは世界中の学生、企業、非営利団体を集め、毎年夏休みの期間3週間、主に途上国で、途上国の課題を解決するような、製品開発・プロトタイプ作りをするというもの。このような機会を日本人向けに創造することにより、日本と発展途上国の垣根を取り除く第一歩になるはずだ。

長期的にイノベーションが継続して起こる環境づくりの方策

提言3:開発イノベーション・ハブをつくる:
途上国向け技術開発の成功例が多く出てくる地域や大学の回りで、クラスターを形成しソーシャル版シリコンバレー的な、開発イノベーション・ハブを形成する。ここでは、日本だけでなく、アジア諸国の社会企業家が集まれるような環境を整えることも視野にいれるべきだろう。参考になるのは、チリが最近始めた、Start Up Chile [46]というプログラム。このプログラムでは、世界中から起業家を集めるためにスタートアップグラント、ビザの手配、オフィスの提供などのインセンティブを設けている。

提言4:社会的目的を持った団体が活動しやすいように法整備する
日本における非営利団体をめぐる法的環境は、免税の措置などで、欧米に後れを取っており、今後さらなる整備を必要とする。この際に、ユヌス氏が提唱するような、持続可能な収益構造を持ちながらも、株主への配当がないソーシャルビジネスのモデル [47]や、アメリカのメリーランド州で最初に採択された、For-Benefit Corporation [48]という営利企業と非営利団体の中間に位置するような団体のモデルなど、今までの営利・非営利という枠を超えた一歩先の団体の枠組みを考える必要があるだろう。

提言5:日本版Guide Star [49]を設立する:
社会的ミッションを持った団体に対する資金の流れを強化してくためには、何より、非営利団体自体の情報公開を進め、説明責任を強化し、信頼度が増す努力を強化していく必要がある。アメリカのGuide Starは、内国歳入庁のデータベースをもとに、アメリカで免税資格を保有する全てのNPOの情報を網羅的に開示している。日本でも、Guide Starのような、情報開示サービスが必要ではないだろうか。この際、開示する情報の中に、開発インパクト評価が入ることが望ましい [50]。

裾野を広げる方策

提言6:適正技術教育を拡充する:
前回の提言で、網羅的に述べられたが、将来、日本の企業やエンジニア・デザイナーから途上国向けのソリューションを継続的に排出していくには、そもそもそういった人材を育成する仕組みが必要になってくる。シンガポール技術・デザイン大学 [13]のような新しい適正技術教育に特化した大学を作るか、既存の大学の枠内で適正教育を開始・拡充する方法も考えられるだろう。

提言7:途上国の問題を解決するプロセスを追った一般向けTV番組を制作・放映する:
大学・大学院生を超えて、さらに多くの人を途上国向けのイノベーション創造プロセスに巻き込むために、例えば、リアリティーショーのような形で、途上国の問題解決のプロセスを放映する番組を作れないだろうか。15人ほどの、エンジニア、医者、学校の先生、開発援助専門家など、様々なバックグラウンドを持つ人を集め、実際の途上国の問題解決を、ブレインストーミングから、解決案の提案、そして、その実際の効果測定などをリアルに記録するリアリティー番組を作る。視聴者もリアルタイムに問題解決に参加できる仕組みも組み入れる。開発問題には今まで関心の無かった多くの人々の興味を喚起し、さらに様々なアイデアが生まれてくる可能性も秘めているのではないか。

日本を開発イノベーションの世界的中心とするための方策

提言8:開発イノベーション国際会議を日本で開催する:
最後に、技術立国としての日本が、地球上の重要課題である貧困削減において、国際的なリーダーシップを取るために、開発イノベーション国際会議を日本で企画・開催することを提案する。世界各地のイノベーターを一同に集め、成功例、レッスンを共有し、開発イノベーターの世界的ネットワークを形成する。戦後、技術をテコに復興・発展をリードしてきた日本ほど、リーダーシップを取るにふさわしい国はないのではなかろうか。

                       Proposal photo
              東ティモールオクシ県ので村人と話会う筆者

拙いアイデアをつらつらと書いてきたが、既成概念にとらわれず、より効率的な貧困削減のアプローチを、今後とも、皆様と一緒に作っていければと思う。

 

参考文献

1. ミレニアム宣言 http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/kiroku/s_mori/arc_00/m_summit/sengen.html

2. ミレニアム開発目標 http://www.undp.or.jp/aboutundp/mdg/

3. パリ宣言 http://www.oecd.org/dataoecd/12/48/36477834.pdf

4. Delivering as One http://www.undg.org/?P=7

5. 多国間信託基金  http://mdtf.undp.org/ 

6. ミレニアムビレッジ http://millenniumpromise.jp/about/about_village.html 

7. ミレニアム開発目標の設定とトラッキング http://www.mdgmonitor.org/ 

8. 開発案とトラッキング http://www.oecd.org/document/18/0,3343,en_2649_3236398_35401554_1_1_1_1,00.html 

9. 現地レベルでの調整能力向上 UNDP& UN Reform http://www.undg.org/index.cfm?P=20

10. 信託基金 Multi Donor Trust Fund Office http://mdtf.undp.org/

11. ミレニアムビレッジ (英語) http://www.millenniumvillages.org/

12. 第28回私の提言 http://unforum.org/teigen/28/bbs.php 

13. シンガポール技術 デザイン大学 http://www.sutd.edu.sg/ 

14. Lemelson財団 http://www.lemelson.org/ 

15. RAMP Indonesia  http://www.ramp-indonesia.org/ 

16. RAMP India  http://www.lemelson.org/programs-grants/developing-country-program/recognition-and-mentoring-programs-ramps/india 

17. UTB Japan http://utbjp.blogspot.com/

18. D-Light International http://www.dlightdesign.com/home_global.php

19. D-Lightは財政的利益と社会的ミッションを完全に両立させるモデルを構築してきている。多くのベンチャーキャピタルからの投資を受け、近々IPOをも目指している。

20. 例えば、Vestergaard FrandsenのLife Straw  http://www.vestergaard-frandsen.com/lifestraw や、Basic Water NeedsのTulip Siphon Water Filter  http://www.basicwaterneeds.com/products.php?tid=1&flg=1

21. 例えば、4ドルのメガネを製造・販売するVision Spring http://www.visionspring.org/home/home.php

22. Google Trader http://www.google.co.ug/africa/trader/home?gl=UG

23. N Computing  http://www.ncomputing.com/

24. 例えば、日本ポリグルの浄水剤 http://www.poly-glu.com/index.html 、カンキョーのFunnel http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100625/ecc1006250503004-n1.htm 、リコーの足踏み発電機 http://www.ricoh.co.jp/csr/info/100515.html など。

25. Kiva http://www.kiva.org/about/history

26. グローバルギビング  http://www.givingusa.org/

27. Kivaのホームページを参照。  http://www.kiva.org/about/history 

28. GivingUSA Foundation http://www.givingusa.org/Giving USA 2009: The Annual Report on Philanthropy for the Year 2008  http://forums.blackbaud.com/blogs/connections/archive/2009/06/10/giving-usa-report-for-2008-and-online-fundraising-estimates.aspx

29. OECDのホームページより。http://www.oecd.org/document/13/0,3343,en_2649_34487_42458595_1_1_1_1,00.html

30. 例えば、日本ファンドレイジング協会は、現在2000億円と言われる日本の寄付市場を2020年までに年間10兆円にまで拡大することを目指している。http://jfra.jp/

31. 数少ない例外として、ユニセフのイノベーションオフィスや、UNDPの民間連携チームの取り組みがある。

32. インセンティブ  http://www2.innocentive.com/

33. Crowdsourcing: Why the power of crowd is driving the future of business, Jeff Howe, 2008 http://www.amazon.com/Crowdsourcing-Power-Driving-Future-Business/dp/0307396207

34. イノセンティブウェブサイト(2010年8月8日にアクセス)http://www2.innocentive.com/about-innocentive/facts-stats。 クラウド・ソーシングと賞金を組み合わせたイノベーションの他の例は、’Using prize to spur innovation’, Jonathan Bays, Tony Goland and Joe Newsom, July 2009, McKinsey Quarterlyを参照。http://www.mckinseyquarterly.com/Nonprofit/Philanthropy/Using_prizes_to_spur_innovation_2396

35. ‘If You Have a Problem, Ask Everyone’, New York Times, 22 July, 2008. http://www.nytimes.com/2008/07/22/science/22inno.html?_r=2&ref=science&oref=slogin; Open Source Science, A new model for innovation, Karim R. Lakhani. November 2006, Harvard Business School, http://hbswk.hbs.edu/item/5544.html

36. コペルニク http://www.thekopernik.jp/

37. See-D コンテスト http://www.see-d.jp/ 

38. マサチューセッツ工科大学 http://d-lab.mit.edu/ 

39. 東京大学 http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/ 

40. ETIC http://www.etic.or.jp/

41. ミュージックセキュリティーズ http://www.musicsecurities.com/

42. 日本財団公益CANPAN https://canpan.info/index_view.do 

43. See-D 実行委員 http://see-d.jp/aboutus.html

44. ソーシャルイノベーションファンド http://www.nationalservice.gov/about/serveamerica/innovation.asp 

45. IDDS http://iddsummit.org/

46. CORFO http://www.corfo.cl/

47. Muhammad Yunus, ‘Creating a World Without Poverty: Social Business and the Future of Capitalism’。 ユヌス氏は、社会株式市場などの必要性についても言及している。

48. For Benefit Cooperation http://www.bcorporation.net/

49. Guide Star http://www2.guidestar.org/

50. For-Benefit Corporationでは、株主、環境、社員、コミュニティーなど、株主を超えた「関係者」の概念をもとに、B-Corpとして認定された団体のレーティング・評価を行い、公開している。 http://www.bcorporation.net/become/BRS

 


2010年9月24日掲載
担当:荻、奥村、金田、釜我、迫田、菅野、高橋、中村、宮口
ウェブ掲載:由尾奈美